ある得意先からスープの商品開発の依頼がありました。
サンプルをいただき、同じようなものを試作してほしいとのことです。
なんだ、簡単だろうと思っていたのですが、意外に厄介でした。
この話、我が社の優秀な研究員はあまりいい顔をしません。
研究員は言います。
ミルク使うんですか?
バターも使うのですか?
添加物はどうするのですか?
コンセプトは何ですか?
サンプルと同じものを作って、いやサンプルより美味しいものを!
とりあえず、美味しいスープを作ってよ!
と、お願いしました。
ベジブロスの考え方
頂いたサンプルにベジブロスという聞きなれない単語が書いてあります。
健康に良い成分なのだろうか?調べてみました。
野菜の調理に不要な部分から作ったスープだそうです。
オーガニックの野菜を全て使うという考えで、エコでもあるそうです。
オーガニックの野菜は高価なので、もったいないから全部使うという考えですね。
一般のスーパーで販売されている野菜は農薬を使っています。
この農薬は水溶性なので、洗えば落ちるようです。
ベジブロスは野菜の出汁といえますね。
それで結構有用成分の摂取も期待できるようです。
バターを売ってくれない!
研究員:スープのコクを出すためにバターを使うのですか?
わたし:サンプルが使用していれば使ってよ。
研究員:バターがありません、新規には売ってくれません。
なんと、バターが手に入らないそうです。
そんなバカな!
新規でバターを使うところには売りたく無いそうです。
従来の得意先への対応で手いっぱいらしいです。
日頃乳製品は使ってないので致し方ない。
そういえば3年ほど前にバター不足で緊急輸入とかテレビでやってました。
当時大問題になったから改善しているのかと思いましたが、そうではないようです。
悪いのはホクレン?
思い出しました、「ガイアの夜明け」で放送していましたね。
悪代官みたいな部長さんが、利益が出るようにやっていると言っていました。
この放送は、見ていました。
何というか出来過ぎの内容でしたね。
ただ少し引っかかったのが「システムが悪い」という言葉です。
そうです、国のシステムが現状に合わなくなっているのです。
ホクレンはホクレンの仕事をしています。(別にかばっている訳ではありません)
マスコミの報道の恐ろしさを感じますね。
現状のシステムを作った国が改善しないとバター不足は続きそうです。
既得権益や天下りとか難しい問題があるようです。
バターなしでどうしよう?
バターが入手出来ないとなれば、使わない方向で考えます。
正確には、その方向で優秀な研究員にお願いするのです。
どうするか楽しみです。
まとめ
バターが入手出来ないことで色々と考えさせられます。
この国はどうなっているんだ?
これまでは順調に稼働していたシステムが稼働しなくなり、逆に弊害となる。
しかし、行政はすぐには動けない。
企業にとっては、ある意味死活問題なんですが、公務員には関係ないのでしょうか?
牛乳がダメなら、豆乳でなんか無いかな〜。
アッ! 優秀な研究員に叱られる!
彼に丸投げしておきます。